採用代行のAI内製化|求人票・母集団形成・日程調整をAIで巻き取る方法
業務効率化支援を行う「AIで業務を楽に」代表。国立大学でAIの研究を行い、ITコンサル・ウェブコンサルを経て独立。官公庁向けの業務効率化や上場企業の支援等を経て、中小企業の現場に定着するAI活用を企画から運用まで一気通貫で支援している。

- 採用代行を使っている最中でも、AI内製化を始められますか?
- 可能です。まずは日程調整や連絡文作成など、代行契約に影響しにくい工程から着手し、効果を確認しながら内製化の範囲を広げる進め方が現実的です。
- 採用担当が1人しかいない会社でも進められますか?
- むしろ少人数の採用担当ほど、定型業務をAIに渡す効果が大きく出やすい傾向があります。すべてを一度に切り替える必要はありません。
- どこから始めるのが良いですか?
- まずは自社の採用業務を7工程に当てはめて棚卸しし、代行費用と自社工数のどちらの負担が大きいかを整理するところから始めるのがおすすめです。
採用代行(RPO)や人材紹介に業務を任せてきたものの、「外注費が年々重くのしかかる」「代行会社が具体的に何をしているのか見えづらい」「契約を切ったら採用ノウハウが何も残らない」——そんな悩みを抱える採用担当・人事責任者は少なくありません。放置すれば、採用を続けるほど外注費が膨らみ、社内にノウハウが蓄積されないまま依存が深まっていきます。
この記事では、採用代行が担ってきた業務を工程ごとに分解し、どこをAIで内製化でき、どこは引き続き人(または代行)が担うべきかを、AI導入支援を行うAi-Rakuの視点で整理します。自社人事の効率化全般は人事・採用のAI活用もあわせてご覧ください。
- 採用代行(RPO)への外注で起きやすい課題(外注費・ブラックボックス化・ノウハウ喪失)
- 採用代行の業務を分解した「7つの工程」と、AIに渡せる部分/人が残す部分
- 【モデルケース試算】外注費を内製化と組み合わせて見直した場合のコスト差
- 完全にやめるべきか、併用すべきか。始めるための4ステップと注意点
結論:採用代行の仕事は「工程」に分ければ、AIで巻き取れる部分が見えてくる
採用代行に外注している業務は、実は「文章を作る」「候補者を探す」「日程を調整する」「合否を判断する」といった複数の工程の集合体です。このうち「文章作成」「候補者リストの下ごしらえ」「日程調整」「連絡文の作成」はAIに任せやすい定型・準定型業務です。
一方で「合否の最終判断」「候補者との関係構築」「採用戦略そのものの意思決定」は人が担い続けるべき領域です。すべてを一気に内製化する必要はなく、AIで巻き取れる工程から段階的に自社へ取り戻していくのが現実的な進め方です。
自社の採用業務のどこまでをAIで内製化できるか、無料相談で一緒に整理できます(初回相談は無料)。
採用代行(RPO)・人材紹介を使う企業が感じやすい課題
採用代行や人材紹介を利用している企業からは、次のような声がよく聞かれます。
- 外注費が採用人数に比例して膨らむ:採用が増えるほど、成功報酬や月額の代行費用も比例して増えていく。
- 中身がブラックボックスになりやすい:候補者への打診文面や母集団形成のやり方が代行会社任せで、自社に見えない。
- 契約を止めるとノウハウが何も残らない:求人票の作り方も候補者対応のコツも、代行会社の中にしかない状態になる。
- 依存から抜け出しにくい:一度任せると、内製に切り替えるハードルが年々高く感じられるようになる。
これらの課題の多くは「代行会社に業務を丸ごと渡している」ことから生じています。工程を分解し、任せる範囲を意図的に選び直すことで、外注費・ブラックボックス化・ノウハウ喪失のいずれも改善の余地があります。
採用代行が担ってきた業務を、7つの工程に分解する
採用代行(RPO)や人材紹介が実務として担っている業務は、おおむね次の7工程に整理できます。工程ごとに「AIに渡せる部分」と「人(自社)に残すべき部分」を分けて考えます。
| 工程 | 従来、代行会社に任せがちな部分 | AIで内製化できる部分 | 人(自社)に残す部分 |
|---|---|---|---|
| 求人票・スカウト文作成 | 媒体ごとの求人票・スカウト文の執筆 | 過去の求人票や自社の魅力を素材に、媒体別の叩き台を自動生成 | 自社らしい言葉づかいへの最終調整 |
| 母集団形成・ソーシング | 代行会社の人脈・データベースでの候補者発掘 | 自社DBや応募者プールから条件に近い候補者を抽出・リスト化 | どの層に重点的にアプローチするかの戦略判断 |
| 書類選考(一次) | 要件との合致を仮判定し一次通過者を選定 | 応募書類を要件に照らして要点抽出・一次仕分け | 合否の最終判断 |
| 日程調整 | 候補者・面接官の間を仲介して日程を確定 | 候補者との日程調整メールやリマインドの自動化 | イレギュラーな調整・特別対応 |
| 連絡文・リマインド作成 | 定型文での進捗連絡・催促連絡 | 選考ステータスごとの連絡文・リマインド文の自動生成 | 内定者への個別フォロー・関係構築 |
| 面接の質問設計・評価整理 | 質問リストの用意や評価シートの取りまとめ | 職種別の質問テンプレート作成、面接後の評価コメントの整理・要約 | 合否判定そのもの、評価者間のすり合わせ |
| 採用レポーティング | 応募数・通過率などの月次報告書作成 | 応募数・通過率・費用対効果の集計とレポート自動作成 | 経営層への説明、次の施策の意思決定 |
一つひとつ見ていきます。
求人票・スカウト文の作成
過去の求人票や自社の魅力(働き方・評価制度・業務内容)を素材にAIへ渡せば、媒体別の叩き台を複数パターン素早く作成できます。最終的なトーン調整と事実確認は人が行います。
母集団形成・候補者ソーシング
代行会社の強みは人脈やデータベースですが、自社の応募者プールを整理し直すだけでも候補者の掘り起こしは可能です。AIに条件を渡してリストの下ごしらえをさせ、アプローチ優先度の判断だけ人が行います。
書類選考の一次スクリーニング
応募書類の要点を抽出し、要件との合致度を仮に仕分ける作業はAIが得意な領域です。ただし最終的な合否判断は、必ず人が行うべき工程として明確に線を引きます。
日程調整
候補者と面接官の間を何度も往復するやり取りは、代行会社に任せる理由として特に多い業務です。カレンダー確認・候補日提示・リマインド送付は自動化しやすく、人が介入するのはイレギュラー時だけで済みます。
候補者への連絡文・リマインド
選考通過・不通過の連絡や面接前日のリマインドなど、進捗に応じた連絡文はパターン化しやすくAIに下書きさせやすい業務です。内定者への個別フォローなど関係構築が重要な場面は人が担います。
面接の質問設計・評価整理
職種別の質問たたき台をAIに作らせ、面接後は評価者のメモを要約・整理させることで評価のばらつきを減らせます。合否そのものの判断は人が行います。
採用レポーティング
応募数・通過率・チャネル別の費用対効果をAIに集計・可視化させれば、代行会社の月次報告を待たずに状況把握ができます。経営層への説明や次の一手の意思決定は人が担います。
7工程のうち自社で何から内製化を始めるべきかは企業によって異なります。無料相談で優先順位を一緒に整理します(初回相談は無料)。
【モデルケース】採用代行の外注費を、AI内製化と組み合わせて見直した場合の試算
以下はあくまで一般的な前提を置いたモデルケース(試算)です。実際の外注費・削減効果は、企業規模や採用人数、契約条件によって異なります。
※実在の企業ではなく、中小〜中堅企業によくある状況をもとにしたモデルケース(試算)です。外注費のレンジは一般的な目安で、実際の金額は契約条件により変動します。
前提条件
- 従業員数120名、年間中途採用人数15名程度の企業を想定
- 人事担当1名が採用実務を兼務し、母集団形成と一部の書類選考を採用代行(RPO)に委託
- 採用代行への外注費は月20万〜50万円程度が一般的なレンジとされることが多く、ここでは月30万円のケースとして試算
AI内製化後の試算
- 母集団形成の一部は代行会社の人脈を活かして継続利用し、外注範囲を絞り込むことで代行費用を月10万円程度に圧縮
- 求人票・スカウト文作成、書類選考の一次仕分け、日程調整、連絡文作成、レポーティングを自社でAI活用により内製化
- Ai-Rakuの導入支援・月額顧問(初期費用0円、顧問 月5万円〜)で内製化の設計・運用を伴走支援してもらう場合を想定
| 項目 | 見直し前 | AI内製化後(試算) |
|---|---|---|
| 代行会社への外注費 | 月 300,000円 | 月 100,000円 |
| Ai-Rakuの顧問料 | − | 月 50,000円〜 |
| 月あたりの負担 | 300,000円 | 150,000円 |
| 初期費用 | − | 0円 |
外注費(月30万円)に対し、内製化後は「圧縮した代行費(月10万円)+顧問料(月5万円〜)」で月15万円程度という試算になり、月あたり約15万円・年間では約180万円のコスト差という試算です。初期費用は0円のため、契約した月から効果が出はじめる計算になります。あわせて、代行会社とのやり取りに費やしていた確認・修正の稼働も、月20時間程度が手元に戻るという試算です。
なお、Ai-Rakuの導入支援全体では業務削減の実績レンジとして月100時間〜最大400時間という事例(自社実績)がありますが、これは全社共通の実績レンジであり、上記モデルケースの数値とは別の、本記事独自の試算です。
このモデルケースの前提を、自社の採用人数・現在の外注費に置き換えて試算したい方は、無料相談でご相談ください(初回相談は無料)。
AI内製化を進める4つのステップ
- 工程の棚卸しと優先順位づけ:7工程のうち、自社で標準化しやすいもの(日程調整・連絡文・レポーティングなど)から着手候補を絞る。
- 1ポジションでのトライアル:全職種・全採用枠を一気に切り替えず、まずは1つの求人ポジションでAI内製化を試す。
- ノウハウの蓄積とテンプレート化:うまくいった求人票・質問設計・連絡文をテンプレートとして自社に残し、代行会社頼みだった知見を社内資産に変える。
- 運用体制の定着:誰が・どの工程を・どこまでAIに渡すかをルール化し、担当者が変わっても回る仕組みにする。
最短2週間程度で、優先度の高い1工程からキックオフできる規模感のプロジェクトです。
採用代行を完全にやめるべきか、併用すべきか
「AIで内製化できるなら、代行契約は全部やめるべきか」は、業務ごとに判断軸が異なります。母集団形成における代行会社独自の人脈・非公開候補者へのリーチは、AI内製化だけでは代替しづらい部分です。一方、書類選考の一次仕分け・日程調整・連絡文作成・レポーティングは内製化との相性が良く、まずここから切り替えるのが現実的です。
無理な全面撤退を目指さず、「代行に残す領域」と「内製化する領域」を分けるハイブリッドな考え方が、多くの企業にとって取り組みやすい落としどころです。
AI内製化を進める際の注意点
- 合否・評価の最終判断は必ず人が行う:AIは仮判定・要約までにとどめ、意思決定の責任は人が持つ。
- 候補者の個人情報を適切に扱う:応募書類や連絡先などの情報の取り扱いルールを明確にし、利用範囲を限定する。
- 候補者体験を落とさない:連絡文がすべて機械的な定型文にならないよう、要所では人の言葉を添える配慮をする。
よくある質問(FAQ)
Q. 採用代行を使っている最中でも、AI内製化を始められますか?
A. 可能です。まずは日程調整や連絡文作成など、代行契約に影響しにくい工程から着手し、効果を確認しながら内製化の範囲を広げていく進め方が現実的です。
Q. 採用担当が1人しかいない会社でも進められますか?
A. むしろ少人数の採用担当ほど、定型業務をAIに渡す効果が大きく出やすい傾向があります。すべてを一度に切り替える必要はありません。
Q. どこから始めるのが良いですか?
A. まずは自社の採用業務を7工程に当てはめて棚卸しし、代行費用と自社工数のどちらの負担が大きいかを整理するところから始めるのがおすすめです。個別の効率化例は人事・採用のAI活用でも紹介しています。
まとめ
- 採用代行(RPO)への外注は、業務を工程に分解すれば「AIに渡せる部分」と「人が担う部分」に整理できる
- 求人票作成・母集団形成の下ごしらえ・書類一次仕分け・日程調整・連絡文・評価整理・レポーティングは内製化しやすい
- 合否判断・候補者との関係構築・採用戦略の意思決定は人が担い続ける領域として残す
- 全面撤退ではなく「代行に残す/内製化する」を分けるハイブリッドが現実的
外注費の負担、ブラックボックス化、ノウハウが残らないという課題を感じているなら、まずは自社の採用業務を工程ごとに棚卸しすることから始めてみてください。Ai-Rakuの導入支援・月額顧問は、初期費用0円・顧問 月5万円〜・最短2週間で開始でき、利用企業の満足度は98%です(自社調査)。自社の採用代行費用と業務内容を照らし合わせて、どこまでAI内製化できるか一緒に整理したい方は、無料相談からお気軽にどうぞ(初回相談は無料)。
