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AI業務効率化

パワポ資料をAIで作る方法|構成づくりから清書までの4手順

📅 公開日 2026.08.08 ⏱ 読了 約29分
前田 大輔
監修者
前田 大輔Ai-Raku(アイラク) 代表

業務効率化支援を行う「Ai-Raku(アイラク)」代表。国立大学でAIの研究を行い、ITコンサル・ウェブコンサルを経て独立。官公庁向けの業務効率化や上場企業の支援等を経て、中小企業の現場に定着するAI活用を企画から運用まで一気通貫で支援している。

Qこの記事のポイント
「パワポを作って」で完成しますか?
しません。出てくるのは一般的な構成で、自社の状況が反映されていないためです。相手・目的・材料の3つを渡し、構成から段階的に作らせてください。清書はPowerPointのアウトライン機能で十分です。
無料のAIでもできますか?
構成づくりと要点出しは無料版でも実行できます。長い既存資料を読み込ませる場合は、一度に扱える文字数の制約が出るため、章ごとに分けて進めてください。
デザインまで自動で作れますか?
作れるサービスはありますが、自社の様式が決まっている会社では作り直しになりがちです。まずは構成をAI、清書をアウトライン貼り付けという形で試し、それでも足りなければ検討するのが無駄がありません。
顧客名を入力しても大丈夫ですか?
入力する必要がありません。「従業員30名の建設会社」という抽象度で十分な構成が出ます。固有名詞は出てきた構成に自分で入れてください。この運用なら情報を外に出さずに済みます。
AIっぽい文章になりませんか?
なります。対策は2つで、実際の会話で出た言葉を材料として渡すことと、冒頭と結論を自分の言葉に直すことです。この2つをやるだけで、印象は大きく変わります。
どのくらいで慣れますか?
3〜5本作れば型ができます。うまくいった指示文を保存しておけば、以降は使い回すだけです。最初の1本は時間がかかりますが、そこで作った型が後から効いてきます。
アウトラインから読み込んだら文字が消えました
見出しスタイルが適用されていない可能性が高いです。Microsoftの公式ドキュメントでも、標準スタイルのテキストはPowerPointに送られないと明記されています。スライドに載せたい行には、見出し1(タイトル)か見出し2以下(本文)を必ず適用してください。
挿入しようとしてもファイルが選べません
Word文書が開いたままになっていないか確認してください。公式手順では、挿入する前にWord文書を閉じる必要があるとされています。また対応形式は.docx / .rtf / .txtです。
スライドが1文ごとに分割されてしまいます
見出し1・見出し2のスタイルが1つも設定されていない状態です。この場合、段落ごとに1枚のスライドが作られる仕様になっています。まず見出しスタイルを設定してから読み込み直してください。
社内のテンプレートを適用できますか?
できます。アウトラインで中身を作ったあと、[デザイン]タブから自社のテーマを適用すれば全ページに反映されます。順番として、先に中身、後からデザインにしてください。逆にすると読み込み時に崩れることがあります。
話す原稿はどこに置けばよいですか?
PowerPointのノート欄に置くのが実務的です。スライドには要点だけを残し、詳細はノートに回す。この分け方をAIに整理させると、印刷しても配布しても使える形になります。
デザインが決まらず時間が溶けます
PowerPointで直すのをやめて、いったんHTMLで作る方法があります。「余白をもっと広く」「この2つを横並びに」と言葉で伝えるだけで直るため、手を動かす必要がありません。Claude DesignならPDF・PPTX・HTMLで書き出せるので、HTMLで見た目を詰めてからPPTXにしてPowerPointで仕上げる進め方が取れます。
Claude Designとアドインの違いは?
Claude for PowerPointはPowerPointのアドインで、自社テンプレートの中で作る・特定のスライドだけ直すのに向きます。Claude Designは左がチャット・右がキャンバスという別画面で、見た目から詰めたいときに向きます。自社の様式が決まっているなら前者、デザインが白紙なら後者です。
無料プランでも使えますか?
Claude for PowerPointはPro / Max / Team / Enterprise、Claude Designも同じくPro / Max / Team / Enterpriseで提供されています(Claude Designはベータ版)。無料で始めたい場合は、PowerPointのアウトライン取り込みで足ります。こちらは費用も追加ツールも不要です。
買い切り版のOfficeでも使えますか?
Claude for PowerPointは、PowerPoint 2016・2019の買い切り/ボリュームライセンスには対応していないと公式に記載されています。iPad版・Android版も対象外です。Windows版はMicrosoft 365のサブスクリプションが必要で、Mac版は16.46以降が条件です。
アドインを使うとき気をつけることは?
出所の分からないテンプレートを開いた状態でAIに作業させないでください。公式ドキュメントには、外部由来のファイルに隠れた指示が含まれ得るというプロンプトインジェクションのリスクが明記されています。また、利用状況がEnterpriseの監査ログに含まれない点も、組織で使う前に確認すべき事項です。
他社もここまで使っているのでしょうか?
総務省の令和7年版情報通信白書では、業務で生成AIを利用していると回答した割合は日本で55.2%、うち「メールや議事録、資料作成等の補助」が47.3%と報告されています。資料作成の補助は、用途として最も主流に近い使い方です。

提案書を1本作るのに半日。社内報告の資料に2時間。作り終えるころには、肝心の中身を考える時間が残っていない。

資料作成が重い理由は、デザインではありません。「何をどの順番で言うか」を決める工程に時間が溶けています。白紙のスライドを前にして、最初の1枚が決まらないまま30分が過ぎる。この経験がある方は多いはずです。

ここは生成AIが最も得意とする領域です。ただし「パワポを作って」と頼んでも使える資料は出てきません。任せる工程と、自分でやる工程を分ける必要があります。

そしてもう1つ、そのデザインが決まらないという場面があります。配置を動かしては戻す時間が資料作成を重くしているなら、PowerPointで直すのをやめていったんHTMLで作るという解き方があります。本記事では、構成づくりの手順と、この2つ目の解き方までを整理します。

この記事でわかること

  • 資料作成の3工程と、AIに任せるべき工程
  • 構成をAIに作らせる4手順
  • そのまま使えるプロンプト4種
  • テキストからスライドにする3つの経路
  • デザインが決まらないときHTMLで作る方法
  • 伝わる資料にする5原則
  • やってはいけない使い方と、情報の扱い
  1. データで見る資料作成のAI活用
    1. 約半数が資料作成に使っている
    2. 躓いているのは活用方法
    3. 中小企業は方針決定が遅れている
  2. 結論|任せるのは構成、清書は道具で
    1. スライドは3工程に分かれる
    2. 時間が溶けるのは構成
    3. 見た目は後から整う
  3. パワポ作成でAIができること
    1. 章立てと流れの設計
    2. 各ページの要点出し
    3. 話す原稿の作成
    4. 既存資料の作り替え
  4. AIが苦手なこと
    1. レイアウトの微調整
    2. 図やグラフの配置
    3. 社外に出す最終品質
  5. 構成をAIに作らせる手順
    1. 渡す情報3つ
    2. 章立てを出させる
    3. 各ページの要点に展開
    4. 順番を入れ替える
  6. そのまま使えるプロンプト例
    1. 提案書の構成を出す
    2. 社内報告の構成を出す
    3. 話す原稿を作る
    4. 1枚に要約させる
  7. テキストからスライドにする方法
    1. アウトラインから一括生成する
    2. 階層の付け方が結果を決める
    3. AIの出力をそのまま使う指示
    4. PowerPointの中で完結させる
    5. 使える環境を先に確認する
    6. テンプレートを先に開く
  8. デザインが決まらないときはHTMLで
    1. なぜHTMLだと速いのか
    2. Claude Designで作る
    3. ブランドを揃える
    4. 使う前に確認すること
    5. HTMLのまま渡す選択肢
    6. 3つの経路の使い分け
  9. 資料の型を社内に持つ
    1. よく使う型は3つ
    2. 型をプロンプトにする
    3. 使い回せる形で保存
  10. 伝わる資料にする5原則
    1. 1スライド1メッセージ
    2. 結論を先に置く
    3. 数字には根拠を添える
    4. 文字を減らす
    5. 話す内容と分ける
  11. モデルケース|提案書1本の時間(試算)
    1. 導入前の内訳
    2. どこを任せたか
    3. 削減時間の試算
  12. やってはいけない使い方
    1. 数字をAIに作らせる
    2. 事例を創作させる
    3. そのまま社外に出す
  13. 情報の扱いで決めること
    1. 顧客名と数字は伏せる
    2. 学習に使われない設定
    3. 外部から来たファイルに注意する
    4. ログの扱いを確認する
  14. 用途別の使い分け
    1. 社内報告
    2. 顧客提案
    3. セミナー・研修
  15. 業種別の使いどころ
    1. 建設・設備工事
    2. 製造業
    3. 小売・卸売
    4. 士業・コンサルティング
    5. 医療・介護
  16. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 「パワポを作って」で完成しますか?
    2. Q. 無料のAIでもできますか?
    3. Q. デザインまで自動で作れますか?
    4. Q. 顧客名を入力しても大丈夫ですか?
    5. Q. AIっぽい文章になりませんか?
    6. Q. どのくらいで慣れますか?
    7. Q. アウトラインから読み込んだら文字が消えました
    8. Q. 挿入しようとしてもファイルが選べません
    9. Q. スライドが1文ごとに分割されてしまいます
    10. Q. 社内のテンプレートを適用できますか?
    11. Q. 話す原稿はどこに置けばよいですか?
    12. Q. デザインが決まらず時間が溶けます
    13. Q. Claude Designとアドインの違いは?
    14. Q. 無料プランでも使えますか?
    15. Q. 買い切り版のOfficeでも使えますか?
    16. Q. アドインを使うとき気をつけることは?
    17. Q. 他社もここまで使っているのでしょうか?
  17. まとめ

データで見る資料作成のAI活用

まず、他社がどこまで使っているかを確認します。感覚ではなく公表資料で見ておくと、社内で説明するときの材料になります。

約半数が資料作成に使っている

総務省が2025年7月に公表した「令和7年版 情報通信白書」によると、何らかの業務で生成AIを利用していると回答した割合は、日本で55.2%でした。

そのうち個別の用途として、「メールや議事録、資料作成等の補助」に使用していると回答した割合は47.3%と報告されています(出典:総務省「令和7年版 情報通信白書」企業におけるAI利用の現状)。

つまり資料作成の補助は、生成AIの用途の中でも最も主流に近い使い方です。特殊な取り組みではありません。

躓いているのは活用方法

同じ白書では、生成AI導入に際しての懸念事項も報告されています。日本では「効果的な活用方法がわからない」が最も多く、次いで「社内情報の漏えい等のセキュリティリスク」「ランニングコストがかかる」「初期コストがかかる」と続きます。

費用や情報漏洩より、使い方が分からないことが最大の障壁という結果です。本記事は、この1位の障壁に対する具体的な答えとして書いています。

中小企業は方針決定が遅れている

また同白書では、企業規模別に見ると中小企業では「方針を明確に定めていない」との回答が約半数を占め、大企業と比較して活用方針の決定が立ち遅れている状況が指摘されています。

これは裏を返せば、今から着手しても遅くないということです。同規模の会社の半数が、まだ方針すら決めていない段階にあります。

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結論|任せるのは構成、清書は道具で

最初に全体像をお伝えします。

スライドは3工程に分かれる

資料作成は、次の3つに分解できます。

工程 やること 担当
構成 何をどの順で言うか、各ページの要点を決める AIに任せる
清書 スライドの形にする、文字を置く 道具に任せる
仕上げ 図の配置、余白、色、見た目の調整 人がやる

多くの人は、この3つを同時にやろうとします。スライドを1枚作りながら次の内容を考え、同時に文字の大きさを調整する。これが最も時間のかかるやり方です。

時間が溶けるのは構成

実際に計ってみると、資料作成時間の半分以上は構成の工程です。しかも手が動いていない時間なので、進んでいる実感がありません。

ここをAIに任せると、白紙の状態がなくなります。たたき台を見ながら「この順番は違う」「この章は要らない」と直すほうが、ゼロから考えるより圧倒的に速く進みます。

見た目は後から整う

構成が決まっていれば、見た目の調整は短時間で終わります。逆に、構成が固まらないまま見た目を整えると、後で作り直しになります。

順番を守るだけで、資料作成は軽くなります。これが本記事の一番の要点です。

パワポ作成でAIができること

具体的に、どこまで任せられるかを整理します。

章立てと流れの設計

最も効果が大きい使い方です。伝えたいことと相手の状況を渡すと、章立てと各章の役割が出てきます。

ここで得られるのは正解ではなく、たたき台です。それでも十分に価値があります。人は白紙から作るのは苦手ですが、出てきたものを直すのは得意だからです。

各ページの要点出し

章立てが決まったら、各ページに何を書くかを展開させます。1ページあたり2〜3行の要点が出てくれば、あとはそれを膨らませるだけです。

このとき「1スライド1メッセージ」を守らせると、後の作業が楽になります。詰め込まれた要点が出てきたら、ページを分けてもらいます。

話す原稿の作成

見落とされがちですが、効果の大きい使い方です。スライドに書く内容と、口頭で話す内容は別物です。

スライドに全部書くと文字が多すぎて読まれません。スライドは要点だけ、詳細は話す。この分け方をAIに整理させると、資料が一気に読みやすくなります。

既存資料の作り替え

過去の資料を別の相手向けに作り直す作業も任せられます。「この提案書を、決裁者向けに1枚にまとめて」「同じ内容を、専門知識のない人向けに書き直して」といった依頼です。

ゼロから作るより速く、しかも過去に整理した内容を活かせます。

AIが苦手なこと

期待しすぎると失敗します。任せない範囲を先に決めてください。

レイアウトの微調整

文字の大きさ、余白、要素の位置。見た目の細かい調整は人がやったほうが速い領域です。

「もう少し余白を」「この図を右に」といったやり取りをAIと繰り返すより、自分でドラッグしたほうが確実です。

図やグラフの配置

どの数字をどのグラフで見せるか、という判断はAIに相談できます。しかし実際に配置して見栄えを整えるのは人の作業です。

社外に出す最終品質

AIが作った文章は、そのままだと平板になりがちです。社外に出す資料は、必ず自分の言葉に直してください。とくに冒頭と結論は、書き手の意思が出る部分です。

構成をAIに作らせる手順

実際の進め方を4段階で説明します。1本あたり15〜20分で構成が固まります。

渡す情報3つ

良い構成が出るかどうかは、渡す情報で決まります。最低限これだけは伝えてください。

  1. 相手:誰が読むか、その人の立場と関心事
  2. 目的:読み終えたあと、相手に何をしてほしいか
  3. 材料:伝えたい事実、自社の状況、想定される反論

この3つを渡さないと、どこにでもある一般的な構成が出てきます。逆に言えば、渡す情報が具体的なほど、出てくる構成も具体的になります。

章立てを出させる

まず全体の流れだけを出させます。この段階でページの中身は不要です。

出てきたものを見て、順番の違和感を直します。とくに「相手が最初に知りたいこと」が最初に来ているかを確認してください。自社の説明から始まる構成が出てきたら、たいてい直す必要があります。

各ページの要点に展開

章立てが固まったら、各ページの要点を出させます。ここで初めて中身に入ります。

順番を先に固めてから中身に入るのが重要です。逆にすると、書いたあとに順番を変えることになり、二度手間になります

順番を入れ替える

最後に、全体を通して読んで順番を調整します。ここは人の作業です。

判断の基準は「この順番で相手が納得するか」。論理的に正しくても、相手の関心の順番と合っていなければ読まれません。

そのまま使えるプロンプト例

実際に使っている指示文を載せます。

提案書の構成を出す

提案書の章立てを作成してください。各ページの中身はまだ書かないでください。

【相手】
(例:従業員30名の建設会社の社長。ITに詳しくない。人手不足に困っている)
【目的】
(例:無料相談に申し込んでもらう)
【伝えたい事実】
(例:日報作成に月20時間かかっている。AIで半分にできる可能性がある)
【想定される反論】
(例:うちの現場は特殊だから無理/費用が心配)

【出力】
・ページ番号と見出しのみの一覧
・各見出しの横に、そのページの役割を1行
・全体で8〜12ページ
・相手が最初に知りたいことから始める構成にする

最後の一行が効きます。これを書かないと、自社紹介から始まる構成が出てきがちです。

社内報告の構成を出す

社内報告用の資料の構成を作成してください。

【報告する相手】(例:役員会。数字で判断する。時間がない)
【報告の目的】(例:来期の予算承認を得る)
【手元にある事実】(貼る)

【出力】
・1ページ目に結論と依頼事項を置く
・以降は結論を支える根拠の順に並べる
・全体で5〜7ページ
・各ページの見出しは20字以内

話す原稿を作る

以下のスライドの内容について、口頭で話す原稿を作成してください。

・スライドに書いてある文字は読み上げない前提で
・スライドに書ききれなかった背景や具体例を補う
・1ページあたり60〜90秒で話せる分量
・専門用語は使わず、聞いて分かる言葉で

【スライドの内容】
(貼る)

1枚に要約させる

以下の資料を、1枚のスライドに収まる形に要約してください。

・結論を1行
・根拠を3点まで、各1行
・依頼事項を1行
・数字は元の資料にあるものだけを使い、新しい数字を作らないでください

【資料】(貼る)

最後の一行が重要です。要約させると、AIが数字を丸めたり作ったりすることがあります。プロンプトの作り方はプロンプトの書き方・コツ|すぐ使えるテンプレート集もご覧ください。

テキストからスライドにする方法

構成と要点が決まったら、スライドの形にします。3通りの方法があります。

アウトラインから一括生成する

PowerPointには、テキストの階層をそのままスライドに展開する機能があります。追加のツールも費用も不要で、すでにお使いのPowerPointだけで完結します。まずここから試すのが最も無駄がありません。

Microsoftの公式手順では、次のように案内されています(出典:Microsoft サポート「Word のアウトラインを PowerPoint にインポートする」)。

  1. アウトラインを書いたWord文書を閉じる(開いたままだと挿入できません)
  2. PowerPointで[ホーム]タブ →[新しいスライド]の下向き矢印
  3. アウトラインからスライド]を選択
  4. [アウトラインの挿入]ダイアログでファイルを選び、[挿入]

階層の付け方が結果を決める

この機能で失敗する原因は、ほぼ1つです。見出しスタイルが設定されていないこと

公式ドキュメントでは、スライドに含めたいテキストには見出し書式を適用する必要があり、標準スタイルを適用したテキストはPowerPointに送られないと明記されています。また、見出し1・見出し2のスタイルが1つもない場合は、段落ごとに1枚のスライドが作られてしまいます。

Word側のスタイル PowerPointでの扱い
見出し1 スライドのタイトルになる
見出し2以下 そのスライドの本文(箇条書き)になる
標準 送られない(消える)

対応形式は.docx / .rtf / .txtです。Wordを使わずメモ帳のテキストファイルからでも取り込めます。

AIの出力をそのまま使う指示

この仕組みを踏まえると、AIへの指示に一文足すだけで作業が繋がります。

出力は、Wordに貼り付けてPowerPointのアウトライン機能で読み込む前提で作成してください。

・スライドのタイトルにする行は「■」を先頭に付ける
・そのスライドの本文にする行は「・」を先頭に付ける
・それ以外の説明文や前置きは書かないでください

出てきたテキストをWordに貼り、「■」の行に見出し1、「・」の行に見出し2を適用すれば、そのままスライドになります。スタイルの一括適用は、置換機能かスタイル刷毛で数十秒です。

PowerPointの中で完結させる

アウトライン取り込みより一歩進めたいなら、PowerPointにAIを組み込む方法があります。Anthropicは、PowerPointのアドインとして動く「Claude for PowerPoint」を提供しています。

公式ドキュメントによると、既存のテンプレートを使ったスライド生成、デッキ全体を作り直さずに特定のスライドだけを修正、箇条書きを図やネイティブのPowerPointグラフに変換、といったことができるとされています(出典:Anthropic「Use Claude for PowerPoint」)。

本記事で「見た目の微調整は人がやったほうが速い」と述べましたが、その前提が変わる部分です。アドインはスライドマスター・レイアウト・フォント・配色を読んだうえで生成するため、自社の様式から外れにくくなります。

使える環境を先に確認する

導入前に確認すべき点があります。公式に記載されている対応環境は次のとおりです。

区分 対応状況
Web版PowerPoint 対応
Windows版 Microsoft 365サブスクリプションが必要
Mac版 バージョン16.46以降
PowerPoint 2016・2019(買い切り/ボリュームライセンス) 非対応
iPad版・Android版 非対応
プラン Pro / Max / Team / Enterprise

とくに買い切り版のOfficeを使っている会社は対象外になります。ここを確認せずに検討を進めると、最後で止まります。

テンプレートを先に開く

公式が挙げている使い方のコツで、実務上いちばん効くのがこれです。自社のテンプレートを適用した状態から生成を始めること。

白紙から作らせてから様式に合わせるより、最初からテンプレート上で作らせるほうが手戻りがありません。「変更したい箇所を具体的に伝える」「出力が自社のブランドガイドラインに沿っているか検証する」ことも、あわせて推奨されています。

デザインが決まらないときはHTMLで

ここまでは「構成はAI、見た目は人」という前提で書いてきました。しかし実務では、その見た目こそが決まらないという場面があります。

配置を何度も動かす、色を変えては戻す、しっくり来ないまま時間だけ過ぎる。この状態に対しては、別の解き方があります。PowerPointで直すのをやめて、いったんHTMLで作るという方法です。

なぜHTMLだと速いのか

理由は3つあります。

1つ目は、言葉で修正が通ることです。PowerPointでは自分でドラッグして調整しますが、HTMLなら「余白をもっと広く」「見出しを大きく」「この2つを横並びに」と伝えるだけで直ります。手を動かす必要がありません。

2つ目は、やり直しが軽いことです。気に入らなければ「別の案を3つ」と頼めます。PowerPointで3案作るのは重い作業ですが、HTMLなら数分です。

3つ目は、そのまま見て判断できることです。完成形が画面に出るため、想像で判断する必要がありません。

Claude Designで作る

この用途に向いているのが、Anthropicの「Claude Design」です。公式ヘルプによると、左側がチャット、右側がキャンバスという画面構成で、チャットで伝えた内容がキャンバス上に形になります(出典:Anthropic「Get started with Claude Design」)。

プレゼンテーションのほか、プロトタイプやランディングページなども作成対象とされています。作ったものは PDF・PPTX・スタンドアロンHTML などの形式でエクスポートできると記載されています。

つまりHTMLで見た目を詰めてから、PPTXとして書き出してPowerPointで仕上げるという進め方が取れます。デザインの試行錯誤はHTMLの側で済ませ、最終的な体裁は使い慣れた道具に戻す形です。

ブランドを揃える

組織のデザインシステムが設定されている場合、作成物にはブランドの色・タイポグラフィ・コンポーネントが自動的に適用されるとされています。

自社の配色やフォントが決まっている会社では、ここが効きます。毎回「うちの青は#◯◯で」と指定し直す必要がなくなり、担当者が変わっても見た目が揃います。

使う前に確認すること

導入前に押さえるべき点を挙げます。

  • ベータ版であり、Pro / Max / Team / Enterprise の各プランで提供(無料プランでの提供は記載されていません)
  • 利用は Web(claude.ai/design)とデスクトップアプリから。モバイルは非対応
  • 複数人での同時編集や大規模なリポジトリの扱いには制限があるとされています

ベータ版である以上、仕様は変わり得ます。基幹の業務フローに組み込むより、まず「デザインが決まらない資料」に限って使うのが現実的な始め方です。

HTMLのまま渡す選択肢

もう1つ、見落とされがちな使い方があります。PowerPointに戻さず、HTMLのまま共有することです。

公式の解説では、HTMLで作るプレゼンテーションはキャンバス上でインタラクティブに描画され、スライド間のアニメーションも作れるとされています。社内共有や、リンクで渡す相手であれば、この形が向く場面もあります。

ただし相手がPowerPointファイルを求めている場合は、素直にPPTXで出してください。渡す形式は相手の都合で決めるものです。

3つの経路の使い分け

ここまでに出た方法を整理します。

経路 向く場面 費用・環境
アウトライン取り込み 構成は決まっていて、体裁は社内様式でよい 0円。既存のPowerPointだけ
Claude for PowerPoint 自社テンプレートの中で作りたい/特定スライドだけ直したい 有料プラン+対応環境
Claude Design デザインが決まらない/見た目から詰めたい 有料プラン(ベータ)

順番としては上から試すのが無駄がありません。0円の方法で足りるなら、そこで止めてよいということです。非エンジニアがHTMLで資料を作る進め方はClaude Codeで資料・スライドを作る方法でも扱っています。

資料の型を社内に持つ

毎回ゼロから構成を考えているなら、そこにも改善余地があります。

よく使う型は3つ

実務で使う資料は、たいてい次の3つに収まります。

使う場面 基本の流れ
提案型 顧客への提案、稟議 相手の課題 → 原因 → 解決策 → 費用 → 進め方
報告型 実績報告、進捗共有 結論 → 数字 → 要因 → 次のアクション
説明型 研修、マニュアル説明 全体像 → 各論 → 具体例 → まとめ

この3つの型を持っておくと、AIに「提案型で」と伝えるだけで構成の質が安定します。

型をプロンプトにする

型が決まったら、それをプロンプトの形で保存します。「提案型の構成で作ってください。流れは、相手の課題→原因→解決策→費用→進め方とします」と書いておくだけです。

使い回せる形で保存

作った指示文は、共有フォルダにテキストファイルで置いてください。毎回書き直していると、そのうち面倒になってやめます。1回うまくいったものは必ず残す。これが続けるコツです。

伝わる資料にする5原則

AIを使っても使わなくても、伝わる資料の条件は変わりません。

1スライド1メッセージ

1枚に複数の主張を詰め込むと、どれも伝わりません。そのページで何を言いたいかを1行で書けるかを基準にしてください。書けないなら、ページを分けます。

結論を先に置く

背景から順に説明する構成は、聞き手の集中が続きません。とくに決裁者は時間がないので、1ページ目で結論と依頼事項を示すべきです。

数字には根拠を添える

「30%削減できます」だけでは信用されません。何と比べて、どういう前提で、どう計算したか。この3点が添えられている数字だけが説得力を持ちます

文字を減らす

スライドの文字が多いと、聞き手は読むことに集中して話を聞きません。書ききれない部分は、話す原稿に回してください。

話す内容と分ける

前述のとおり、スライドと口頭は役割が違います。スライドは記憶の手がかり、口頭が本体。この関係を意識すると、資料が軽くなります。

モデルケース|提案書1本の時間(試算)

具体的なイメージのため、モデルケースを示します。以下は実在の企業ではなく、当社が想定する典型的な状況にもとづく試算です。効果は内容や体制によって変わります。

導入前の内訳

従業員20名の会社の営業担当。顧客向けの提案書を月に4本作成しています。1本あたりの内訳は次のとおりでした。

工程 所要時間 内容
構成を考える 90分 白紙から流れを組み立てる。途中で何度も作り直す
各ページを書く 80分 文章を書きながら順番も調整
見た目を整える 40分 図の配置、余白、フォント
合計 3.5時間

どこを任せたか

構成と各ページの要点出しをAIに任せ、清書はアウトライン貼り付け、見た目は自分で調整する形にしました。3つの型(提案型・報告型・説明型)をプロンプトとして保存し、毎回使い回しています。

削減時間の試算

時給換算2,500円・月20営業日を前提とした試算です。

工程 導入前 導入後(試算)
構成を考える 90分 25分(たたき台を直す)
各ページを書く 80分 45分(要点を膨らませる)
見た目を整える 40分 40分(変わらない)
1本あたり合計 3.5時間 約1.8時間
月4本の削減見込み 約6.8時間
金額換算(月) 約17,000円

この会社で評価されたのは、時間より「提案書が出せずに機会を逃すことがなくなった」点でした。3.5時間かかると腰が重くなり、後回しにしているうちに商談が流れる。この状態が解消されたことのほうが、金額換算より大きい効果でした。

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やってはいけない使い方

失敗を防ぐために、避けるべき使い方を挙げます。

数字をAIに作らせる

最も危険です。「一般的にどれくらい削減できますか」と聞くと、それらしい数字が返ってきます。その数字には根拠がありません

資料に載せる数字は、自社で計測したものか、出典が明示できるものだけにしてください。生成AIが事実でない内容を出す性質はAIハルシネーション対策|原因と防ぐ7つの実務で扱っています。

事例を創作させる

「導入事例を作って」と頼むと、実在しない企業名や実績が出てくることがあります。これを提案書に載せると、信用を根本から失います。

事例は自社が実際に関わったものだけを使ってください。無い場合は、無理に作らず「モデルケース(想定)」と明示する形にします。

そのまま社外に出す

AIの文章は、読みやすい代わりに個性がありません。同じような資料が世の中に増えている今、そのまま出すと埋もれます

最低限、冒頭と結論は自分の言葉に直してください。ここに書き手の意思が出ます。

情報の扱いで決めること

提案書には顧客の情報が入ります。始める前に整理してください。

顧客名と数字は伏せる

構成を作らせる段階では、顧客名も具体的な金額も不要です。「従業員30名の建設会社」「人手不足に困っている」という抽象度で十分な構成が出ます。

固有名詞は、出てきた構成に自分で入れる。この運用にすれば、情報を外に出さずに済みます。

学習に使われない設定

入力内容が学習に使われない設定があるかを、使うプランごとに確認してください。とくに資料をファイルごとアップロードする使い方では必ず確認します。

社内ルールの作り方は社内AIルールの作り方|情報漏洩を防ぐ生成AIガイドライン8項目で解説しています。

外部から来たファイルに注意する

PowerPointのアドインを使う場合、追加で知っておくべき注意点があります。公式ドキュメントにはプロンプトインジェクションのリスクが明記されています。

ダウンロードしたテンプレート、取引先から受け取ったファイル、共同編集中の資料。こうした外部由来のファイルには、AIを意図しない動作へ誘導する隠れた指示が含まれ得るとされています。信頼できるファイルとのみ使うことが推奨されており、リスクのある操作の前には確認を求められる仕組みになっています。

実務上の対策は単純です。出所の分からないテンプレートを開いた状態でAIに作業させないこと。これだけで大半は避けられます。

ログの扱いを確認する

もう1点、組織で使う場合に重要な記載があります。Claude for PowerPointについて、組織が設定したカスタムのデータ保持設定は継承されず、利用状況はEnterpriseの監査ログやCompliance APIには含まれないとされています。

また、入出力は受領・生成から30日以内にバックエンドで削除され、チャット履歴はブラウザ内にローカル保存される(Anthropicのサーバーには保存されず、端末間で同期されない)と記載されています。

監査ログでの利用把握が必要な会社は、この点を先に確認してください。使い始めてから発覚すると、運用の見直しになります。

用途別の使い分け

資料の用途によって、任せる範囲を変えると効率的です。

社内報告

最も任せやすい領域です。見た目の作り込みが不要で、内容が正確なら通ります。構成から本文まで任せて、数字だけ人が確認する形で回ります。

顧客提案

構成と要点はAI、文章の仕上げは人。この分担が基本です。とくに冒頭で相手の状況に触れる部分は、実際の会話で聞いた言葉を使うと刺さり方が変わります。営業全般での使い方は営業のAI活用|提案書・メール・議事録・顧客リサーチを効率化する方法をご覧ください。

セミナー・研修

話す原稿とセットで作るのが効きます。スライドは要点だけにして、詳細は原稿に回す。この分け方をAIに整理させると、準備時間が大きく減ります。

業種別の使いどころ

同じ「資料作成」でも、業種によって重い工程が違います。自社に近いものからご覧ください。

建設・設備工事

重いのは工事の提案書と、施主向けの説明資料です。専門用語を施主に分かる言葉へ言い換える工程に時間がかかります。

効くのは「この内容を、建築の知識がない施主向けに書き直して」という使い方です。加えて、過去の類似工事の提案書を、今回の条件に合わせて作り替える使い方も相性が良い領域です。図面や写真は差し替えるだけで済みます。

製造業

重いのは技術資料と、顧客への品質報告です。内容は正確でも、読み手に伝わる形になっていないことが多い領域です。

ここでは「1スライド1メッセージ」を守らせる指示が効きます。技術者が書くと1枚に情報を詰め込みがちなため、「この内容を3枚に分けて」と頼むだけで読みやすさが変わります。数値そのものは絶対にAIに触らせないでください。

小売・卸売

重いのは商談資料と、社内向けの販売実績報告です。とくに後者は毎月発生するため、型を固定する効果が大きく出ます。

実績報告は「報告型」(結論→数字→要因→次のアクション)をプロンプトに固定し、数字はExcelで集計したものを渡す。この分担で、毎月の作業が定型化します

士業・コンサルティング

重いのは顧問先への説明資料と、セミナー資料です。制度改正のたびに資料を作り直す必要があり、頻度が高い領域です。

効くのは、制度の解説部分と、自社の見解部分を分けて作るやり方です。解説部分は言い換えを任せ、見解は自分で書く。ただし制度の内容そのものをAIに説明させると誤りが混ざるため、必ず原典で確認してください。

医療・介護

重いのは院内の勉強会資料と、家族向けの説明資料です。専門用語の言い換えが中心になります。

ただし患者・利用者の情報は一切入力しないという前提が必要です。資料の型を作る用途に限定すれば、この前提を守ったまま使えます。

よくある質問(FAQ)

Q. 「パワポを作って」で完成しますか?

A. しません。出てくるのは一般的な構成で、自社の状況が反映されていないためです。相手・目的・材料の3つを渡し、構成から段階的に作らせてください。清書はPowerPointのアウトライン機能で十分です。

Q. 無料のAIでもできますか?

A. 構成づくりと要点出しは無料版でも実行できます。長い既存資料を読み込ませる場合は、一度に扱える文字数の制約が出るため、章ごとに分けて進めてください。

Q. デザインまで自動で作れますか?

A. 作れるサービスはありますが、自社の様式が決まっている会社では作り直しになりがちです。まずは構成をAI、清書をアウトライン貼り付けという形で試し、それでも足りなければ検討するのが無駄がありません。

Q. 顧客名を入力しても大丈夫ですか?

A. 入力する必要がありません。「従業員30名の建設会社」という抽象度で十分な構成が出ます。固有名詞は出てきた構成に自分で入れてください。この運用なら情報を外に出さずに済みます。

Q. AIっぽい文章になりませんか?

A. なります。対策は2つで、実際の会話で出た言葉を材料として渡すことと、冒頭と結論を自分の言葉に直すことです。この2つをやるだけで、印象は大きく変わります。

Q. どのくらいで慣れますか?

A. 3〜5本作れば型ができます。うまくいった指示文を保存しておけば、以降は使い回すだけです。最初の1本は時間がかかりますが、そこで作った型が後から効いてきます。

Q. アウトラインから読み込んだら文字が消えました

A. 見出しスタイルが適用されていない可能性が高いです。Microsoftの公式ドキュメントでも、標準スタイルのテキストはPowerPointに送られないと明記されています。スライドに載せたい行には、見出し1(タイトル)か見出し2以下(本文)を必ず適用してください。

Q. 挿入しようとしてもファイルが選べません

A. Word文書が開いたままになっていないか確認してください。公式手順では、挿入する前にWord文書を閉じる必要があるとされています。また対応形式は.docx / .rtf / .txtです。

Q. スライドが1文ごとに分割されてしまいます

A. 見出し1・見出し2のスタイルが1つも設定されていない状態です。この場合、段落ごとに1枚のスライドが作られる仕様になっています。まず見出しスタイルを設定してから読み込み直してください。

Q. 社内のテンプレートを適用できますか?

A. できます。アウトラインで中身を作ったあと、[デザイン]タブから自社のテーマを適用すれば全ページに反映されます。順番として、先に中身、後からデザインにしてください。逆にすると読み込み時に崩れることがあります。

Q. 話す原稿はどこに置けばよいですか?

A. PowerPointのノート欄に置くのが実務的です。スライドには要点だけを残し、詳細はノートに回す。この分け方をAIに整理させると、印刷しても配布しても使える形になります。

Q. デザインが決まらず時間が溶けます

A. PowerPointで直すのをやめて、いったんHTMLで作る方法があります。「余白をもっと広く」「この2つを横並びに」と言葉で伝えるだけで直るため、手を動かす必要がありません。Claude DesignならPDF・PPTX・HTMLで書き出せるので、HTMLで見た目を詰めてからPPTXにしてPowerPointで仕上げる進め方が取れます。

Q. Claude Designとアドインの違いは?

A. Claude for PowerPointはPowerPointのアドインで、自社テンプレートの中で作る・特定のスライドだけ直すのに向きます。Claude Designは左がチャット・右がキャンバスという別画面で、見た目から詰めたいときに向きます。自社の様式が決まっているなら前者、デザインが白紙なら後者です。

Q. 無料プランでも使えますか?

A. Claude for PowerPointはPro / Max / Team / Enterprise、Claude Designも同じくPro / Max / Team / Enterpriseで提供されています(Claude Designはベータ版)。無料で始めたい場合は、PowerPointのアウトライン取り込みで足ります。こちらは費用も追加ツールも不要です。

Q. 買い切り版のOfficeでも使えますか?

A. Claude for PowerPointは、PowerPoint 2016・2019の買い切り/ボリュームライセンスには対応していないと公式に記載されています。iPad版・Android版も対象外です。Windows版はMicrosoft 365のサブスクリプションが必要で、Mac版は16.46以降が条件です。

Q. アドインを使うとき気をつけることは?

A. 出所の分からないテンプレートを開いた状態でAIに作業させないでください。公式ドキュメントには、外部由来のファイルに隠れた指示が含まれ得るというプロンプトインジェクションのリスクが明記されています。また、利用状況がEnterpriseの監査ログに含まれない点も、組織で使う前に確認すべき事項です。

Q. 他社もここまで使っているのでしょうか?

A. 総務省の令和7年版情報通信白書では、業務で生成AIを利用していると回答した割合は日本で55.2%、うち「メールや議事録、資料作成等の補助」が47.3%と報告されています。資料作成の補助は、用途として最も主流に近い使い方です。

まとめ

  • 資料作成は構成・清書・仕上げの3工程。AIに任せるのは構成
  • 時間が溶けているのはデザインではなく「何をどの順で言うか」を決める工程
  • 渡す情報は相手・目的・材料の3つ。これがないと一般的な構成しか出ない
  • 章立て→要点→順番調整の順に進める。中身から書き始めない
  • 清書はPowerPointのアウトライン取り込みで十分。まず0円の方法から試す
  • 自社テンプレートの中で作りたいならClaude for PowerPoint(Pro以上/買い切り版Officeは対象外)
  • デザインが決まらないときはHTMLで作る。言葉で修正が通り、やり直しが軽い
  • Claude DesignならPDF・PPTX・HTMLで書き出せる。HTMLで詰めてPPTXで仕上げる
  • 提案型・報告型・説明型の3つの型をプロンプトとして保存すると質が安定する
  • 数字と事例をAIに作らせない。載せるのは計測したものか出典のあるものだけ
  • 顧客名は入力不要。抽象度を上げても構成の質は落ちない

資料作成は、慣れれば速くなる仕事ではありません。工程を分けて、任せる部分を決めることでしか短くならない種類の作業です。まず1本、構成だけ任せてみてください。

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