Claude Codeで資料・スライドを作る方法【非エンジニア向け】
業務効率化支援を行う「Ai-Raku(アイラク)」代表。国立大学でAIの研究を行い、ITコンサル・ウェブコンサルを経て独立。官公庁向けの業務効率化や上場企業の支援等を経て、中小企業の現場に定着するAI活用を企画から運用まで一気通貫で支援している。

- Claude CodeはPowerPointのファイルをそのまま作れますか?
- 標準では、PowerPoint形式のファイルを直接生成する機能は搭載されていません。構成・原稿を作成し、それをPowerPointに転記する、またはHTML形式のスライドとしてそのまま使う、という使い方が中心になります。
- デザインのセンスがなくても、見栄えの良い資料になりますか?
- 「シンプルに」「色数を絞って」のように方向性を伝えれば、一定水準の見た目には仕上がります。ただし、デザイン性を特に重視する社外向けの重要資料は、専用のデザインツールとの併用もおすすめします。
- 何枚くらいの資料まで対応できますか?
- 明確な上限はありませんが、あまりに大きな資料を一度に依頼すると精度が落ちることがあります。10〜20枚程度を目安に、章ごとに分けて依頼すると安定した結果を得やすくなります。
- 資料作成にかかる時間はどれくらい短縮できますか?
- 業務内容によりますが、構成づくりに毎回1〜2時間かけていた作業が、依頼文の工夫により数十分程度まで短縮できるケースが多く見られます。繰り返し使う型を作っておくと、さらに時間を短縮できます。
- 社内の他のメンバーにも同じ使い方を広げられますか?
- うまくいった依頼文(プロンプト)をテンプレートとして共有すれば、他のメンバーも同じ品質の資料を再現しやすくなります。属人化を防ぎたい場合は、テンプレート化を早い段階で行うのがおすすめです。
- 無料プランでも資料作成に使えますか?
- Claude Code自体はProプラン以上(月20ドル前後〜)が必要です。詳しい料金体系はClaude Codeとは?非エンジニア向けにできることを解説で解説しています。
- Excelのデータをそのままスライドに反映できますか?
- Excelファイルを読み込ませ、「このデータをグラフにしてスライドへ入れて」と依頼することで反映できます。Excel自体のAI活用についてはAIでExcel作業を自動化する方法で詳しく解説しています。
- 英語の資料も作れますか?
- 可能です。「英語で作成して」と依頼すれば英語版の資料も作成できます。日本語版と英語版を両方作りたい場合は、まず日本語で完成させてから「これを英語に翻訳して」と続けて依頼するとスムーズです。
- 作成した資料の著作権はどうなりますか?
- 生成された文章・構成の取り扱いはサービスの利用規約によって定められています。法人での本格利用にあたっては、契約前に最新の利用規約を確認しておくと安心です。
- チーム全員が同じ品質の資料を作れるようになりますか?
- うまくいった依頼文をテンプレートとして共有すれば、個人差を減らして一定の品質を保ちやすくなります。属人化を防ぎたい場合は、早い段階でのテンプレート化と、必要であれば研修の実施をおすすめします。
- 資料作成以外にも同時に活用を広げられますか?
- 可能です。資料作成で使い方に慣れたら、議事録の整理、メールの下書き、データ集計など、同じ「材料を渡して依頼する」進め方で他の業務にも展開できます。Claude Code全体の活用範囲はClaude Codeとは?非エンジニア向けにできることを解説で紹介しています。
- 資料作成の依頼を、外部に相談することはできますか?
- 可能です。「どんな資料から始めればいいか」「テンプレート化のやり方が分からない」といったご相談は、無料相談で業務内容をヒアリングしながら一緒に整理できます。
- 既存のパワーポイントのデザインテンプレートを維持したまま使えますか?
- Claude Codeで作った構成・文章を、既存のPowerPointテンプレートに流し込む形であれば、デザインを維持したまま活用できます。会社のブランドガイドラインを守りたい場合は、この方法がおすすめです。
「提案書や社内資料の作成に、毎回何時間もかかっている」「構成を考えるところで手が止まってしまう」「デザインセンスに自信がなく、見た目が単調になりがち」——資料作成の負担は、業種を問わず多くの現場担当者・経営者に共通する悩みです。この作業を大きく効率化できるのがClaude Codeです。正しく使いこなせば、資料作成にかかる時間を半分以下に縮められることも珍しくありません。
ただし誤解されがちなのですが、Claude CodeはPowerPointやGoogleスライドのファイルをボタン一つで生成する魔法のツールではありません。実際に効果が出るのは、「構成を練る」「原稿(各スライドの文章)を作る」「HTML形式のスライドとして直接仕上げる」といった資料作りの土台部分です。ここを理解した上で使うと、資料作成のスピードは驚くほど変わります。逆に、この前提を知らずに「PowerPointがそのまま出てくる」と期待して使い始めると、「思っていたのと違う」という失望につながりやすいため、最初にこのイメージを正しく持っておくことが重要です。
本記事では、中小企業のAI導入を支援するAi-Rakuの視点で、Claude Codeで資料・スライドを作る具体的な方法・プロンプトのコツ・業務別の依頼文例・他ツールとの比較・注意点を、実際の運用で押さえておきたいポイントまで含めて解説します。Claude Code自体の基礎知識はClaude Codeとは?非エンジニア向けにできることを解説もあわせてご覧ください。
- Claude Codeで資料を作る3つの方法と、それぞれの向き・不向き
- 構成・デザイン・修正の3段階で使う、資料作成プロンプトのコツ
- 営業提案書・社内報告書・研修資料など業務別のプロンプト例
- Copilot・Gamma・ChatGPTなど他の資料作成AIとの比較
- 【モデルケース試算】資料作成にClaude Codeを導入し「月56時間・年間157万円」を削減した中身
- 結論:Claude Codeは「PowerPointを直接操作」ではなく「構成・原稿・HTML化」で資料作りを速くする
- なぜ資料作成にClaude Codeが向いているのか
- Claude Codeで資料を作る3つの方法
- 資料作成がAI活用で最初に選ばれる理由
- 部門・シーン別の資料作成活用例
- 資料作成×AI依頼の早見表
- 【実践】資料作成の5ステップ
- HTML形式とPowerPoint、どちらで仕上げるべきか
- 資料の質を上げるプロンプトのコツ|構成・デザイン・修正の3段階
- 業務別プロンプト例|営業提案書・社内報告書・研修資料ほか
- 他の資料作成AIとの比較
- ツール別・具体的な使い方の流れ
- デザイン・見た目を整えるコツ
- 社内展開ロードマップ
- 機密情報の取り扱いで気をつけること
- よくある失敗と対処法
- 困ったときの対処法(トラブルシューティング)
- よくある3つの誤解
- 【モデルケース】資料作成にClaude Codeを導入し、月56時間を削減するまで
- Claude Codeが得意な資料・不得意な資料
- そのまま使えるプロンプトの言い回し集
- 導入前セルフチェックリスト
- 費用対効果の考え方
- よくある質問(FAQ)
- Q. Claude CodeはPowerPointのファイルをそのまま作れますか?
- Q. デザインのセンスがなくても、見栄えの良い資料になりますか?
- Q. 何枚くらいの資料まで対応できますか?
- Q. 資料作成にかかる時間はどれくらい短縮できますか?
- Q. 社内の他のメンバーにも同じ使い方を広げられますか?
- Q. 無料プランでも資料作成に使えますか?
- Q. Excelのデータをそのままスライドに反映できますか?
- Q. 英語の資料も作れますか?
- Q. 作成した資料の著作権はどうなりますか?
- Q. チーム全員が同じ品質の資料を作れるようになりますか?
- Q. 資料作成以外にも同時に活用を広げられますか?
- Q. 資料作成の依頼を、外部に相談することはできますか?
- Q. 既存のパワーポイントのデザインテンプレートを維持したまま使えますか?
- まとめ
結論:Claude Codeは「PowerPointを直接操作」ではなく「構成・原稿・HTML化」で資料作りを速くする
結論から言うと、Claude Codeは単体でPowerPointやGoogleスライドのファイルを生成する機能は標準では持っていません。その代わりに、次の3点で圧倒的に強みを発揮します。
- 構成(アウトライン)を高精度に組み立てる:何ページで、どんな流れで伝えるべきかを整理する
- 各スライドに書く文章(原稿)を作る:見出し・本文・話す原稿まで具体的に作成する
- HTML形式のスライドとして直接仕上げる:ブラウザで見られるスライド資料として、デザインまで含めて生成する
「PowerPointのファイルがすぐ欲しい」場合は、Claude Codeで作った構成・原稿をもとに人がPowerPointへ流し込む、あるいはHTML形式のまま社内共有・プレゼンに使う、という2つの使い方があります。この前提を理解しておくと、期待値のズレによる「使えない」という誤解を防げます。
なぜ資料作成にClaude Codeが向いているのか
「白紙から考える」の負担が一番大きい
資料作成で最も時間がかかるのは、実はデザインではなく「何を、どんな順番で伝えるか」を考える工程です。Claude Codeは目的・伝えたい相手・材料(過去資料やメモ)を伝えるだけで、筋の通った構成案をすぐに出せるため、この最初のハードルを一気に下げられます。
複数の材料を読み込んで統合できる
過去の提案書、商品資料、議事録など複数のファイルを横断して読み込み、1つの新しい資料にまとめる作業が得意です。手作業でのコピー&ペーストの手間がなくなります。
「ワークフロー化」できる
毎月・毎週作る定型的な資料(月次報告書、週次営業報告など)であれば、一度うまくいった手順を型として保存し、次回からは材料を渡すだけで同じ形式の資料を再現できます。この繰り返し作業の自動化こそ、チャット型AIにはない強みです。
Claude Codeで資料を作る3つの方法
方法1:構成・原稿だけを作らせて、PowerPointは自分で仕上げる
最も手堅く、失敗が少ない方法です。「〇〇向けの提案資料の構成案と、各スライドの見出し・本文を作って」と依頼し、出てきた構成・文章をPowerPointやGoogleスライドに転記してデザインを整えます。転記自体は単純作業なので、慣れれば10〜20分程度で終わることが多いです。デザインの自由度を保ちたい場合や、社内の資料テンプレートに沿わせたい場合に向いています。
方法2:HTML形式のスライドとして直接生成する
Claude Codeに「HTML形式でスライド資料を作って」と依頼すると、ブラウザでそのまま閲覧・プレゼンできる形式のスライドをデザインまで含めて生成できます。社内共有やオンライン会議での画面共有であれば、PowerPointに変換せずそのまま使えることも多く、最速で資料が完成します。
方法3:既存資料を土台に、新しい提案書を作る
過去の類似案件の提案書や、商品資料・料金表などの素材ファイルを読み込ませ、「この構成を参考に、A社向けにアレンジして」と依頼する方法です。ゼロから作るより早く、かつ自社のトーン・型を保てるため、繰り返し提案書を作る営業職に特に向いています。
(参考:IoTBiz Claudeスライド生成の手順解説/侍エンジニア Claude Codeスライド資料作成)
資料作成がAI活用で最初に選ばれる理由
数あるAI活用の中でも、資料作成は最も早く成果が実感できる領域だとされています。実際の検索データでも「Claude Code スライド作成」「Claude Code 資料作成」といったキーワードは、他の活用テーマと比べて競合が少なく、関心の高まりが顕著です。理由は主に3つあります。
理由1:ほぼ全社員が関わる業務だから
経理・営業・人事・経営企画など部署を問わず、多くの人が資料作成に関わっています。1つの型を覚えるだけで、組織全体への波及効果が大きい業務です。
理由2:時間削減の効果が数字で見えやすいから
「資料作成に何時間かかっていたか」は多くの人が実感として把握しており、AI導入前後の効果を体感しやすい業務です。効果が見えることで、他の業務への展開にもつながりやすくなります。
理由3:失敗してもリスクが小さいから
資料の下書きが多少的外れでも、人が手直しすれば済みます。会計処理や契約書のように間違いが許されない業務と比べ、AI活用を試す最初の一歩として心理的ハードルが低いのが特徴です。
部門・シーン別の資料作成活用例
「自分の業務ではどう使えるか」がイメージしやすいよう、部門・シーン別に代表的な活用例を整理しました。
| 部門・シーン | よく作る資料 | Claude Codeでの効率化ポイント |
|---|---|---|
| 営業 | 提案書、見積提示資料 | 過去案件の提案書を土台に、顧客ごとの個別カスタマイズを高速化 |
| マーケティング | 企画書、実績レポート | 複数媒体のデータを1つのレポートに統合し、考察コメントまで下書き |
| 人事・総務 | 研修資料、社内説明会資料 | 専門用語に説明を添えた分かりやすい構成を自動生成 |
| 経営企画 | 経営会議資料、中期計画資料 | 複数部署からの報告を統合し、結論を先出しする構成に整理 |
| カスタマーサクセス | 導入事例資料、活用ガイド | ヒアリング内容から、読み手に合わせた事例紹介文を作成 |
資料作成×AI依頼の早見表
| やりたいこと | AIへの依頼の型 |
|---|---|
| ゼロから構成を考えたい | 「〇〇向けの資料の構成案を、△枚程度で3パターン提案して」 |
| 過去資料をアレンジしたい | 「この資料の構成を参考に、今回の案件向けにアレンジして」 |
| 複数データを1枚にまとめたい | 「添付の3つのレポートを1つの資料に統合し、重複は省いて」 |
| 話す原稿も欲しい | 「各スライドに、話す内容の原稿も200字程度で添えて」 |
| デザインの方向性を変えたい | 「もっとシンプルに、余白を活かしたデザインにして」 |
| 特定ページだけ直したい | 「3枚目のグラフだけを大きくして、他はそのままで」 |
【実践】資料作成の5ステップ
ステップ1:目的と相手を明確にする
「誰に」「何を伝えて」「どう動いてほしいか」を最初に整理します。例えば「経営層向けに、新サービス導入のメリットを伝え、次回打ち合わせの承認を得たい」のように具体化します。
ステップ2:材料を集めて渡す
過去の類似資料、商品情報、データ(Excelなど)、メモ書きなど、資料の元になる材料をできるだけ渡します。材料が多いほど、AIが作る内容の精度が上がります。
ステップ3:まず構成案を作らせる
いきなり中身を書かせず、「まず構成(見出しの流れ)だけ提案して」と依頼します。全体の流れに納得してから中身を作る方が、手戻りが少なくなります。
ステップ4:スライドごとの中身を作らせる
構成が固まったら、「このスライドの本文を詳しく」「ここは箇条書き3点で」のように、スライド単位で中身を作り込みます。
ステップ5:見た目・トーンを微調整する
「もう少しシンプルに」「経営層向けなので簡潔に」「当社のブランドカラーは青系で」のように、デザインやトーンを対話で調整して仕上げます。
HTML形式とPowerPoint、どちらで仕上げるべきか
方法1(構成・原稿のみ)と方法2(HTML直接生成)のどちらを選ぶべきか、シーン別の目安をまとめました。
| シーン | おすすめの仕上げ方 | 理由 |
|---|---|---|
| 社内共有・オンライン会議での画面共有 | HTML形式のまま | 変換の手間がなく最速。ブラウザで開くだけで完結 |
| 社外への正式な提案・印刷が必要 | PowerPointに転記 | 体裁の細かい調整、印刷レイアウトの確認がしやすい |
| 社内の決まったテンプレートを使う必要がある | PowerPointに転記 | 会社のブランドガイドラインに沿わせやすい |
| とにかく早く叩き台が欲しい | HTML形式のまま | その場で確認・修正がしやすく、スピード最優先の場面に向く |
資料の質を上げるプロンプトのコツ|構成・デザイン・修正の3段階
Claudeでスライド作成をする際によく指摘されるのが、「構成・デザイン・修正の3つの指示パターンを押さえると完成度が安定する」という点です。(参考:AIsmiley Claudeスライド作成プロンプト解説)それぞれの段階でのコツを紹介します。
構成フェーズのコツ
「〇枚程度で」「導入→課題→解決策→効果→まとめの流れで」のように、ページ数と大まかな型を指定すると、方向性のズレが起こりにくくなります。
デザインフェーズのコツ
「シンプルで余白を活かしたデザインに」「当社のコーポレートカラーは紺色を基調に」のように、トーン・配色・雰囲気を言葉で伝えると、意図に近いものが仕上がります。参考にしたい既存資料があれば、それも一緒に渡すと精度が上がります。
修正フェーズのコツ
「3枚目のグラフをもっと大きく」「全体的に文字数を減らして」のように、ページ・箇所を specific に指定して修正依頼を出すと、意図しない箇所まで変わってしまうのを防げます。
業務別プロンプト例|営業提案書・社内報告書・研修資料ほか
営業提案書
プロンプト例
「添付の過去提案書2件と、今回の顧客ヒアリングメモをもとに、A社向けの提案資料の構成案を作ってください。全体10枚程度、課題共感→解決策→導入効果→料金→導入の流れ、の順でお願いします。」
社内向け月次報告書
プロンプト例
「添付の月次売上データと先月の報告書フォーマットをもとに、今月の報告書を作成してください。数字の変化点にはひとこと解説を添えてください。」
研修・勉強会用の資料
プロンプト例
「『社内AIルールの基本』というテーマで、新入社員向けの研修スライドを8枚程度で作成してください。専門用語には簡単な説明を添え、最後にまとめとチェックリストを入れてください。」
経営会議用の資料
プロンプト例
「添付の四半期実績データをもとに、経営会議用の資料を作成してください。結論を最初のスライドで示し、詳細データは後半にまとめる構成でお願いします。」
セミナー・展示会用の資料
プロンプト例
「当社サービスの紹介資料を、展示会のブースで来場者にその場で見せる想定で作成してください。文字は少なめ、1スライド1メッセージで、15枚程度でお願いします。」
このように「相手・目的・枚数・流れ」の4点を最初に伝えることが、狙い通りの資料に近づける最大のコツです。
他の資料作成AIとの比較
資料作成に使えるAIはClaude Codeだけではありません。目的に応じて使い分けの参考にしてください。
| ツール | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| Claude Code | 複数ファイルを横断した構成・原稿作成、HTML形式での直接生成に強い | 材料が多い提案書、繰り返し作る定型資料のワークフロー化 |
| Microsoft Copilot(PowerPoint) | PowerPoint内で直接スライドを生成・編集できる | すでにPowerPointで作業しており、その場で仕上げたい場合 |
| Gamma など専用AIスライドツール | デザインテンプレートが豊富で、見た目の完成度が高い | デザイン性を重視する社外向けの資料、時間をかけずに見栄えを整えたい場合 |
| ChatGPT | 構成・文章作成が手軽。画像生成との組み合わせもしやすい | 簡単な資料の下書き、アイデア出しの段階 |
「材料の統合力・繰り返し作業の自動化」で選ぶならClaude Code、「見た目の完成度をすぐに出したい」ならGamma、「PowerPointから離れたくない」ならCopilot、というのが実務での使い分けの目安です。無理に1つのツールに絞る必要はなく、資料の種類・シーンごとに複数を併用している企業も少なくありません。ツール選定全体の考え方はAI業務効率化ツールの選び方もご覧ください。
ツール別・具体的な使い方の流れ
Claude Codeで構成〜HTML生成まで一気に進める場合
デスクトップアプリを開き、対象フォルダに材料ファイルを置いた状態で「このフォルダの資料を参考に、〇〇向けの提案資料をHTML形式のスライドで作って」と依頼します。構成案が返ってきたら、「このまま各スライドの中身も作って」と続けて依頼すると、一連の流れで仕上がります。完成後はブラウザで開いて確認し、必要な修正を対話で伝えます。
Copilot(PowerPoint)と使い分ける場合
すでにある程度形になった資料の微調整や、社内の決まったテンプレートに沿わせたい場合は、PowerPointを開いてCopilotに直接指示を出す方法が早いこともあります。「Claude Codeで骨子を作り、PowerPointのCopilotで最終体裁を整える」という二段構えも実務的な選択肢です。
Gammaなど専用スライドツールと使い分ける場合
デザイン性を最優先したい社外向けの重要プレゼンでは、Claude Codeで作った構成・原稿をGammaのような専用デザインツールに読み込ませ、見た目だけを整えるという合わせ技も効果的です。
デザイン・見た目を整えるコツ
情報量を絞る指示を忘れない
AIは指示がなければ文章を詰め込みがちです。「1スライドにつき要点は3つまで」「文字は最小限にして図解中心で」のように、情報量の上限を伝えると読みやすい資料になります。
色・フォントの指定はシンプルに
「メインカラーは紺、アクセントに黄色を少し」のように、色数を絞って指定すると統一感が出ます。あれこれ細かく指定しすぎるより、方向性を伝えて任せる方がうまくいくことが多いです。
グラフ・図解が必要な箇所は明示する
「このデータはグラフにして」「ここは矢印を使ったステップ図で」のように、視覚化してほしい箇所を具体的に伝えると、文字だけの単調な資料になるのを防げます。
社内展開ロードマップ
1つの資料で成果が出たら、次は社内展開です。段階を踏むことで混乱なく定着させられます。
フェーズ1:得意な1種類の資料から試す(1〜4週目)
まずは自分が最もよく作る資料(例:営業提案書)に絞って試します。うまくいった依頼文・構成の型はすべて記録しておきます。
フェーズ2:型をテンプレート化する(1〜2か月目)
フェーズ1で見つけた「効果的な依頼文」を、社内のテンプレートとして整理します。次回からはこのテンプレートに材料を差し替えるだけで、同じ品質の資料をすぐ作れるようになります。
フェーズ3:他の資料種別・他部署へ広げる(2〜6か月目)
提案書で確立した型を、社内報告書や研修資料など他の資料にも応用します。部署が違っても「目的・相手・枚数・流れを最初に伝える」という基本は共通です。
このロードマップを自社だけで進めるのが難しい場合は、業務の棚卸しから伴走するClaude導入支援や、組織全体の底上げを目的としたClaude研修もご検討ください。
機密情報の取り扱いで気をつけること
資料作成では、顧客情報や未公開の数値を扱う機会が多いため、次の点に注意しましょう。
- 法人向けプランを使う:入力データを学習に使わない設定が可能なプランを選ぶ
- 渡す前にマスキングする:顧客名や金額など特定される情報は、必要な場合を除き伏せ字にする
- 社外提出前に必ず確認する:AIが作った文章・数値をそのまま提出せず、人が最終チェックする
社内でのAI利用ルールの整備は社内AIルールの作り方で詳しく解説しています。
よくある失敗と対処法
失敗1:いきなり「いい感じの資料を作って」と依頼してしまう
目的・相手・枚数の情報がないと、AIは無難で一般的な資料しか作れません。最初に情報を丁寧に伝えることが、結果として一番の近道です。
失敗2:1回の指示で完璧を求めてしまう
最初の生成結果に満足できなくても問題ありません。「ここを直して」を繰り返す対話形式が前提のツールだと理解しておくと、ストレスなく使えます。
失敗3:社外秘のデータをそのまま渡してしまう
顧客名や金額など機密性の高いデータは、渡す前にマスキングするか、法人向けプランの設定を確認してから使いましょう。
失敗4:出来上がった資料を確認せず、そのまま提出してしまう
特に社外向けの資料は、数字の誤りや事実と異なる記載がないか、提出前に必ず人が確認する運用にしてください。
失敗5:うまくいった依頼文をメモせず、毎回ゼロから考えてしまう
一度良い結果が出た依頼文は、資産として必ず残しておきましょう。メモを積み重ねることで、次第に依頼の質・スピードの両方が向上していきます。
困ったときの対処法(トラブルシューティング)
「毎回、似たような無難な構成しか出てこない」場合
材料(過去資料・データ・メモ)が不足していることが多い原因です。渡す情報を増やし、「この会社ならではの強みは〇〇」のように具体的な差別化ポイントを伝えると、独自性のある構成になります。
「文章が硬すぎる/柔らかすぎる」場合
「経営層向けなので簡潔で硬めの文体に」「現場向けなので親しみやすい言葉で」のように、読み手をイメージした文体指定を加えると改善します。
「HTML形式のスライドがうまく開けない」場合
ブラウザによって表示が崩れることがあります。表示確認は複数のブラウザで行い、社外提出用にはPDF化や画像化などの変換を検討してください。
「情報量が多すぎて1枚に収まらない」場合
「情報を2枚に分けて」「重要度の低い部分は付録スライドへ」のように、分割の指示を出すことで解消できます。無理に1枚へ詰め込むよう指示しないのがコツです。
よくある3つの誤解
誤解1:「デザインテンプレートが最初から用意されている」
Claude Codeは専用のスライドデザインテンプレート集を持つツールではありません。デザインの方向性を言葉で伝えることで、その都度スタイルを作り出す仕組みです。見た目のバリエーションを重視するなら、専用ツールとの併用も検討しましょう。
誤解2:「1回の指示で完成品ができる」
実際には、構成→中身→デザイン→修正という対話のキャッチボールを経て完成度が上がっていきます。1回で満足のいく結果が出なくても、それが通常の使い方です。
誤解3:「資料作成が完全に自動化され、人の手が要らなくなる」
Claude Codeは下書き・土台づくりを高速化するツールであり、最終的な事実確認・体裁調整は人が行う前提で使うのが安全です。
【モデルケース】資料作成にClaude Codeを導入し、月56時間を削減するまで
従業員18名のコンサルティング会社N社を例に、資料作成業務へのAI導入効果を試算します。N社では、営業・コンサルタント全員が毎週のように提案資料や報告書を作成しており、資料作成に追われて本来の顧客対応の時間が削られているという課題がありました。特に若手メンバーは構成を考える段階で毎回時間がかかり、ベテランに相談する時間も含めると1件あたりの負担が大きくなっていました。
※N社は実在の企業ではなく、中小企業によくある状況をもとにしたモデルケース(試算)です。数値は「時給換算2,700円・月20営業日」を前提とした試算で、実際の効果は業務内容や運用方法により変動します。
| 業務 | 導入前 (時間/月) |
導入後 (時間/月) |
削減時間 (時間/月) |
削減額 (円/月) |
|---|---|---|---|---|
| 営業提案資料の作成 | 28 | 10 | 18 | 48,600 |
| 社内週次・月次報告書 | 16 | 5 | 11 | 29,700 |
| 研修・勉強会資料の作成 | 14 | 5 | 9 | 24,300 |
| 経営会議用資料の作成 | 12 | 4 | 8 | 21,600 |
| セミナー・展示会資料の作成 | 10 | 4 | 6 | 16,200 |
| 資料の修正・再編集対応 | 8 | 4 | 4 | 10,800 |
| 合計 | 88 | 32 | 56 | 151,200 |
合計で月56時間、約15万円分の作業が削減される計算です。特に営業提案資料は、既存資料を土台に使う方法3の効果が大きく出た項目です。
結果:初期費用0円・月5万円で、初月から月10万円のプラスに
Ai-Rakuの料金(初期費用0円・顧問料 月5万円)で導入支援を受けた場合の試算です。
| 月間の削減額 | 151,200円 |
| 顧問料(月額) | − 50,000円 |
| 月間の純効果 | 101,200円 |
| 初期費用 | 0円 |
| 年間の削減額 | 1,214,400円 |
N社では、最初に「よく使う提案書の型」をClaude Codeに覚えさせるように依頼文をテンプレート化したことで、2件目以降の提案書作成が大幅に速くなりました。若手メンバーも同じテンプレートを使うことで、ベテランに頼らず一定水準の構成を組めるようになり、相談にかかっていた時間そのものも減少しています。「型を作って繰り返し使う」という発想が、資料作成でのAI活用効果を最大化するポイントです。
Claude Codeが得意な資料・不得意な資料
すべての資料が同じように効率化できるわけではありません。得意・不得意を理解しておくと、期待値のズレを防げます。
得意な資料
- 文章・構成が中心の資料:提案書、報告書、企画書、研修資料など
- 過去の型がある繰り返しの資料:毎月の定例報告、営業提案書のたたき台
- 複数ファイルを統合する資料:各部署のデータをまとめる経営会議資料など
不得意・人の手が必要な資料
- 高度なデザイン性が求められる資料:ブランディング性の高い外部発表資料、デザイナーによる作り込みが前提のもの
- 複雑なアニメーション・動画を含む資料:PowerPointの高度な演出機能が必要なプレゼン
- 法的な正確性が最優先される資料:契約書を含む資料など、一言一句の精査が必要なもの
不得意な領域は無理にAIだけで完結させず、「土台はAI、仕上げは人」という役割分担で使うのが現実的です。
そのまま使えるプロンプトの言い回し集
依頼文に迷ったときに使える、汎用性の高い言い回しをまとめました。組み合わせて使ってください。
- 「まず結論・要点を最初のスライドに置いてください」
- 「専門用語には簡単な説明を添えてください」
- 「数字の変化には、理由の仮説もひとこと添えてください」
- 「1スライドにつき言いたいことは1つに絞ってください」
- 「箇条書きは3〜4項目までにしてください」
- 「最後に次のアクション(次回までにやること)を1枚にまとめてください」
こうした言い回しをストックしておくと、資料の種類が変わっても応用が利き、依頼文を考える時間そのものを短縮できます。
導入前セルフチェックリスト
| チェック項目 | 確認のポイント |
|---|---|
| 資料の目的・相手を言語化できるか | 「誰に、何を伝えて、どう動いてほしいか」を毎回整理できる状態か |
| 参考にする過去資料はまとまっているか | よく使う提案書・報告書のフォーマットがすぐ取り出せる場所にあるか |
| 機密データの扱いルールはあるか | 顧客名・金額などをどう扱うか、簡単でもルール化されているか |
| 最終確認の担当は決まっているか | 提出前に内容をチェックする人が明確になっているか |
| PowerPointへの落とし込み方法は決めているか | HTML形式のまま使うか、PowerPointに転記するかを決めているか |
費用対効果の考え方
「月20ドル前後(約4,000円)の費用に見合うか」という質問もよくいただきます。考え方はシンプルで、浮いた時間の価値と、ツール費用を比べることです。
例えば時給2,500円の担当者が、資料作成で月10時間を削減できれば、時間換算で25,000円分の価値が生まれます。ツール費用が月4,000円前後であれば、差し引きで月2万円以上のプラスになる計算です。1人で使うだけでも十分に元が取れるケースが多く、複数人・複数業務に展開すればさらに効果は大きくなります。導入を迷っている場合は、まず自分自身の資料作成時間を1〜2週間記録してみると、削減効果の見込みが立てやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q. Claude CodeはPowerPointのファイルをそのまま作れますか?
A. 標準では、PowerPoint形式のファイルを直接生成する機能は搭載されていません。構成・原稿を作成し、それをPowerPointに転記する、またはHTML形式のスライドとしてそのまま使う、という使い方が中心になります。
Q. デザインのセンスがなくても、見栄えの良い資料になりますか?
A. 「シンプルに」「色数を絞って」のように方向性を伝えれば、一定水準の見た目には仕上がります。ただし、デザイン性を特に重視する社外向けの重要資料は、専用のデザインツールとの併用もおすすめします。
Q. 何枚くらいの資料まで対応できますか?
A. 明確な上限はありませんが、あまりに大きな資料を一度に依頼すると精度が落ちることがあります。10〜20枚程度を目安に、章ごとに分けて依頼すると安定した結果を得やすくなります。
Q. 資料作成にかかる時間はどれくらい短縮できますか?
A. 業務内容によりますが、構成づくりに毎回1〜2時間かけていた作業が、依頼文の工夫により数十分程度まで短縮できるケースが多く見られます。繰り返し使う型を作っておくと、さらに時間を短縮できます。
Q. 社内の他のメンバーにも同じ使い方を広げられますか?
A. うまくいった依頼文(プロンプト)をテンプレートとして共有すれば、他のメンバーも同じ品質の資料を再現しやすくなります。属人化を防ぎたい場合は、テンプレート化を早い段階で行うのがおすすめです。
Q. 無料プランでも資料作成に使えますか?
A. Claude Code自体はProプラン以上(月20ドル前後〜)が必要です。詳しい料金体系はClaude Codeとは?非エンジニア向けにできることを解説で解説しています。
Q. Excelのデータをそのままスライドに反映できますか?
A. Excelファイルを読み込ませ、「このデータをグラフにしてスライドへ入れて」と依頼することで反映できます。Excel自体のAI活用についてはAIでExcel作業を自動化する方法で詳しく解説しています。
Q. 英語の資料も作れますか?
A. 可能です。「英語で作成して」と依頼すれば英語版の資料も作成できます。日本語版と英語版を両方作りたい場合は、まず日本語で完成させてから「これを英語に翻訳して」と続けて依頼するとスムーズです。
Q. 作成した資料の著作権はどうなりますか?
A. 生成された文章・構成の取り扱いはサービスの利用規約によって定められています。法人での本格利用にあたっては、契約前に最新の利用規約を確認しておくと安心です。
Q. チーム全員が同じ品質の資料を作れるようになりますか?
A. うまくいった依頼文をテンプレートとして共有すれば、個人差を減らして一定の品質を保ちやすくなります。属人化を防ぎたい場合は、早い段階でのテンプレート化と、必要であれば研修の実施をおすすめします。
Q. 資料作成以外にも同時に活用を広げられますか?
A. 可能です。資料作成で使い方に慣れたら、議事録の整理、メールの下書き、データ集計など、同じ「材料を渡して依頼する」進め方で他の業務にも展開できます。Claude Code全体の活用範囲はClaude Codeとは?非エンジニア向けにできることを解説で紹介しています。
Q. 資料作成の依頼を、外部に相談することはできますか?
A. 可能です。「どんな資料から始めればいいか」「テンプレート化のやり方が分からない」といったご相談は、無料相談で業務内容をヒアリングしながら一緒に整理できます。
Q. 既存のパワーポイントのデザインテンプレートを維持したまま使えますか?
A. Claude Codeで作った構成・文章を、既存のPowerPointテンプレートに流し込む形であれば、デザインを維持したまま活用できます。会社のブランドガイドラインを守りたい場合は、この方法がおすすめです。
まとめ
ここまで、Claude Codeによる資料・スライド作成の考え方から、具体的な方法、プロンプトのコツ、業務別の依頼文例、他ツールとの比較、注意点、モデルケース試算まで解説してきました。最後に要点を整理します。
- Claude CodeはPowerPointを直接操作するのではなく、構成・原稿の作成、HTML形式での直接生成で資料作りを速くする。
- 資料の作り方は3パターン(①構成・原稿だけ②HTML直接生成③既存資料をベースに作成)。目的に応じて使い分ける。
- プロンプトは「構成→デザイン→修正」の3段階で対話しながら仕上げるのがコツ。
- 営業提案書・社内報告書・研修資料など、繰り返し作る資料ほど「型」を作ることで効果が大きくなる。
- モデルケースでは、資料作成へのAI導入で初期0円・月5万円で月56時間・年間121万円分を削減。
- 「土台はAI、仕上げは人」という役割分担を意識すれば、無理なく安全に活用範囲を広げられる。
「自社の資料作成にClaude Codeを取り入れたい」「どう依頼すればいいか相談したい」という方は、Claude導入支援の無料相談をご利用ください。よく使う資料の型づくりから、社内展開のロードマップづくりまで伴走します。組織全体で使いこなすためのClaude研修もあわせてご検討ください。Claude Codeの基礎知識はClaude Codeとは?非エンジニア向けにできることを解説、Excel業務のAI活用はAIでExcel作業を自動化する方法、AI活用全体の始め方は中小企業のAI導入は何から始める?もご覧ください。

